新しい馬術に出会う

『総合馬術を知っていますか?』

観たことがある方は少ないと思います。

私もそのひとりでした。

馬場、障害、ウェスタン、馬車、軽乗、そしてポロ、

ほとんどの馬術競技は観戦したことがありましたが、

唯一、総合馬術だけは観戦の機会がありませんでした。

なんとなく自分には一番遠い馬術という感じで。

ところがご縁があって、

先日、小淵沢で開催された

全日本ジュニア総合・CCI3☆の競技会のお手伝いに行って来ました。

この日、小淵沢は快晴。

歩くと少し汗ばむけれど、湿度は少なく、時折、涼しいそよ風が吹いていて

コースのある林の中に入ると、

木洩れ日や、草木のかおり、とんぼや蝶々など小さな生き物たちを前に、

とても清々しい気持ちに。

そんな私の傍を、人馬が凄いスピードでやってきて

『私は一生跳べる気がしないイカツイ固定障害』に向かっていきます。

携帯カメラではこれが精いっぱい…

その迫力。

土、草原を駈ける、馬場の砂とも違う、馬の蹄の音。

横を通り過ぎていくときに聞こえる馬の呼吸音。

馬が去ったあとに、舞い上がる一層強く香る草と土のにおい。

障害を踏み切る音、そして無音、からの鈍い着地音。

水豪障害の水の音・・・

香りや、風、音…どれもが、とても五感を刺激するんです。

どんな障害も恐れない思い切りの良い馬もいるけれど、

水豪やドロップと呼ばれる急斜面の手前で、一瞬ひるむ馬、それを鼓舞するライダー。

弱さ、強さ、しなやかさ、大胆さ…そしてパートナーシップ。

馬という生き物の、すべての特性を見た気がします。

1人馬が目の前を通過するごとに、『喜怒哀楽』の「怒」以外のすべての感情を揺さぶられます。

すべてがドラマティックで、

すっかり総合馬術という馬術に惚れてしまいました。

もともとマイナースポーツの馬術の中でも、一番マイナーな総合馬術。

今まで未体験だった自分のことは棚に上げて、

どうして皆、こんな素晴らしい競技を観に行かないの、

もったいなさすぎる!!

個人的には入場制限されても良いくらい人気が出るんじゃないかと。

日本ではクロスカントリーが実施できる会場は、

現在、小淵沢(山梨県)、三木ホースパーク(兵庫県)、ノーザンホースパーク(北海道)とたった3箇所しかありません。

アクセスの良い(私にとって)御殿場や、

是非、千葉なんかでも競技会場を設けていただきたいです。

まだ観戦されたことがない方は、Flippanに騙されたと思って

是非、一度だけでも観戦してみてください!

とてもリフレッシュできますよ。

そして勇気が湧いてきます。

馬はこんなすごい障害を越えることが出来るのだから、

20x60の馬場なんて恐れるに足らない!と。

ここからは、小声話ですが…

総合馬術は、馬場も障害も野外コースもあるてんこ盛り競技。

上に記述した林の中をかけるクロスカントリーコースの前日には馬場の競技も行われます。そして、ビックリしました!

あれは『総合の馬場』ではなくて『馬場』です。かなりレベルが高い!

馬場馬の様な派手な動きではないですが、トレーニングスケールに沿った調教のきちんとなされた馬たち、そして何より、ライダーたちのシートの素晴らしいこと… 

脅威です!

何度も何度もコースを歩き、安全性をチェックするジャッジ達